企画書に説得力を持たせ、プロジェクトを実現に近づけるには、スケジュールの記載が不可欠です。パワーポイントで企画書を作る場合は、図形や表を利用して、スケジュール表を自作できます。
本記事では、企画書に記載するスケジュールの立案方法と記載方法を解説しました。よく使われるガントチャートについては、特に詳しく補足しています。パワーポイントでのスケジュール作成にお悩みの方は、ぜひ最後までお読みください。
企画書にスケジュールを入れる理由
企画書を作成する際、スケジュールは大切な要素の一つです。まだ日程が分からない場合は、大まかな仮スケジュールを記載しておきましょう。
企画書にスケジュールがあると、各タスクがどのような流れで進むのか、具体的に表現できます。その結果、企画書にリアリティが生まれ、説得力を高められます。
また、スケジュール案を入れることで、どれくらいの期間でどのような工程を踏むのかが分かりやすくなるのも重要な点です。「この日程なら遅延なく実現できる」と、具体的に説得するのも効果的です。
企画書に入れるスケジュールの立て方

企画書で提案するスケジュールは、タスクの順番を決めて、ステップバイステップで決めていきましょう。本項では、企画書に記載するスケジュールの立て方を解説します。
主なポイントは以下の2つです。
- タスクの洗い出しと関係性の確認
- 期間の設定とリソースの割り振り
1. タスクの洗い出しと関係性の確認
最初に行うのは、企画を実行するために必要なタスクの洗い出しです。ただタスクを挙げるだけではなく、企画の成功に向けた具体的な作業内容までピックアップして書き出します。
次は、それぞれのタスク間における関係性の確認です。「タスクAが終わらないとタスクBを始められない」など、タスク間の依存関係や同時進行の可能性を精査しましょう。スケジュールが分かりやすくなり、企画実行時の日程管理にも役立ちます。
2. 期間の設定とリソースの割り振り
タスクの洗い出しと関係性の確認が終わったら、タスクごとに期間を設定します。どのタスクにどれくらいの時間をかけられ、どのような順番で行うべきなのかを、しっかり見極めるのが大切です。
それぞれのタスクに必要な、人的・物的資源のリソースも、この時点で割り振っておきましょう。適切なリソースを確保できないスケジュールでは、絵に描いた餅になってしまいます。提案する企画が繁忙期やイベントなどと重なるなら、リソースが削られる可能性も無視できません。
全ての作業が終わったら、各タスクを行う期日を設定して、スケジュール案の書き出しを完成させます。
企画書のスケジュールを作成する手順
企画書にスケジュール案を記載する際は、表や図として可視化しなければなりません。本項では、パワーポイントを使った作成方法を解説します。
主な手順は以下の2つです。
- スケジュールの表示形式を選ぶ
- スケジュールを作成する
1. スケジュールの表示形式を選ぶ
スケジュールの記載方法には、内容ごとに向いている形式があります。それぞれのメリットやポイントを表にまとめました。
形式 | 特徴 | 向いている内容の例 |
---|---|---|
文中に直接記載 | 説明文などに直接記載する | ●短い企画書 ●タスクが少ない企画 |
フローチャート | タスクの流れをフローチャートで表す | ●単純なスケジュール ●短期のスケジュール |
ガントチャート | タスクを縦軸、時間を横軸にした表で表す | ●長期のスケジュール ●関係者が多いスケジュール ●工程管理が必要なスケジュール ●大型プロジェクトのスケジュール |
2. スケジュールを作成する
スケジュールの形式が決まったら、実際にパワーポイントで作成していきます。
文中に直接記載
スケジュールを文中に直接記載する場合は、特別な作成は不要です。本文に「○月●日までに△△を終了する」などと入れるだけで完了します。
フローチャート
スケジュールをフローチャートにする際は、パワーポイントの図形を組み合わせて表示します。
手順 | 方法 |
---|---|
図形を挿入して書式設定 | 1. 「挿入」タブ→「図形」から長方形など任意の図形を選択 2. 「ホーム」タブ→「フォント」で文字のフォントや色などを設定 3. 「ホーム」タブ→「段落」で文字の配置を設定 4. 「図形の書式」タブ→「図形のスタイル」で色や枠線などを設定 |
図形を必要数コピーする | 1. Ctrlキーを押しながらドラッグして図形をコピーする 2. タスクの数だけ繰り返す |
図形にタスク名を入力し並べる | 1. 図形をダブルクリックしてタスク名を入力する 2. 図形をスケジュールどおりに並べる |
矢印や線でつなぐ | 1. 「挿入」タブ→「図形」→「線」からコネクタ矢印や線を選択 2. 図形に表れるグレーの点からドラッグし、接続先の図形の点につなぐ 3. 「図形の書式」タブ→「図形のスタイル」でコネクタ矢印(線)の色や太さなどを設定 |
矢印を必要数コピーする | 1. Ctrlキーを押しながらドラッグしてコネクタ矢印(線)をコピーする 2. 次の図形をつなぐ |
ガントチャート
スケジュールをガントチャートで表示する際は、パワーポイントの表を使って作成します。
ガントチャートは、次の特徴を持つ表の一種です。
- 縦軸がタスク、横軸が時間軸
- タスクと時間軸を連動して表示する
- 対象期間は表のセルを塗りつぶしたり矢印を入れたりして表現する
- タスクに要する時間を考慮して横軸の単位(日、週、月)と総期間を決める
表示するタスク数と横軸の単位が決まったら、パワーポイントの表で作成します。
手順 | 方法 |
---|---|
表の挿入 | 1. 「挿入」タブ→「表」→プルダウンから「表の挿入」(※) 2. 「表の挿入」ポップアップで列数(時間軸の単位数+記入欄)と行数(タスク数+記入欄)を入力 |
表のスタイルを設定 | 「テーブルデザイン」タブ→「表のスタイル」グループで表の罫線や色を設定 |
縦軸と横軸を入力 | 縦軸の最初の列にタスク、横軸の先頭行に期日を入力 |
スケジュールを表示 | 「テーブルデザイン」タブの「塗りつぶし」でタスクとスケジュールが重なるセルの色を変える (または「挿入」タブ→「図形」で任意のブロック矢印や図形を挿入) |
※またはプルダウンで表示される四角形を必要数だけドラッグ
企画書のスケジュール作成に使えるパワーポイントのテンプレート
パワーポイントには、あらかじめテンプレートが用意されています。イメージに添うデザインがあるとは限りませんが、テンプレートを加工して使うことも可能です。
本項では、パワーポイントに搭載されているスケジュールのテンプレートを紹介します。
テンプレートの見つけ方
まずはパワーポイントに搭載されているテンプレートを見つけます。
- 「ファイル」タブ→「新規」をクリック
- 検索窓に「ガントチャート」「スケジュール」など入力して検索する
「ガントチャート」で見つかるテンプレート
「ガントチャート」で検索したときに見つかるテンプレートには、以下のものがあります。
2年間のガントチャート 2年間の青色ガントチャート | ●1つの表に2年分(1月~12月×2年)が入ったガントチャート |
複数月のガントチャート 2カ月間のガントチャート | ●1日~30日と1日~31日のガントチャートが上下に表示される ●タスクが2カ月間連続している |
5年間のガントチャート | ●1つの表に5年分(1月~12月×5年)が入ったガントチャート |
「スケジュール」で見つかるテンプレート
「スケジュール」で検索したときに見つかるスケジュールのテンプレートには、以下のものがあります。
スケジュール(月) | ●1カ月の手帳形式のスケジュール |
スケジュール(週) | ●1週間の手帳形式のスケジュール |
スケジュール(月) | ●1カ月のカレンダー形式のスケジュール |
タイムライン | ●1年間(1月~12月)の矢印式ガントチャート |
タイムライン | ●1年間(1月~12月)のブロック矢印式ガントチャート ●タスクをブロック矢印に直接記載する |
企画書のスケジュールに使われるガントチャートの詳しい補足

前述した通り、企画書のスケジュールによく使われる形式の一つが「ガントチャート」です。ガントチャートは、タスクごとの予定や関係性を一目で把握できるため、多くの企画書で使われています。
本項では、ガントチャートに的を絞って補足します。
ガントチャートとは
ガントチャートは本来、プロジェクトや製造工程などのスケジュール管理に使われる表のことです。もともとは生産現場の監督者が、作業の進捗状況を一元管理するために編み出したという説があります。
ガントチャートは企画書のスケジュール案として提示できるだけでなく、企画を実行する際の進捗管理にも有効です。各タスクの予定の下に実績を追加すると、予実管理が一目でできるようになります。
ガントチャートは縦軸にタスクの内容、横軸に時間(日、週、月など)を記載します。タスクの横に開始日や完了日、担当者を併記することも可能です。
ガントチャートのメリット
ガントチャートの具体的なメリットには、以下のものがあります。
- プロジェクト全体のスケジュールをタスクごとに可視化できる
- プロジェクトがタスク単位でどこまで進んでいるのか、遅延はないかなどの状況を一目で把握できる
- プロジェクトに遅れが生じたとき、どのタスクに原因があるのかが一目瞭然
- 全てのタスクが可視化されているため、業務の割り振りがやりやすい
- タスクの順番や同時進行などの関係性が明確に分かる
ガントチャートのデメリット
一方で、ガントチャートには以下のデメリットも存在します。
- 必要なタスクのピックアップや所要時間の立案に正確性が求められる
- 作業の工数は把握できないため、ガントチャートでの進捗管理以外に工数管理が必要
- タスクの優先順位が分かりにくい
- ガントチャートを作り直すのに手間がかかる
- 変更が多いプロジェクトに対応しきれないケースがある
- タスクが大量にある場合は全体を把握するのが難しい
マイルストーンについて
ガントチャートには、タスクごとの予定や進捗と同時に「マイルストーン」が設定されることがあります。マイルストーンがあると、プロジェクトの進捗を区切りごとに管理できます。
マイルストーンとは
マイルストーンとは、プロジェクトの開始から終了までの間に通過する節目(中間目標地点)です。マイルストーンには、実施期限がある程度決められている「重要なプレゼンテーション」「試作品完成日」「実装完了日」「プレスリリース」などが適しています。
マイルストーン設定のメリット
ガントチャートにマイルストーンを設置すると、以下のメリットが得られます。
- プロジェクト全体のスケジュール管理をする際の目印として役に立つ
- プロジェクトの進捗状況把握や遅延の発見がしやすくなる
- 中間目標があることでモチベーションを維持できる
マイルストーンの記入方法
ガントチャートに記入するマイルストーンの多くは、日付の下段や表の中に、ひし形や旗などのマークで示されます。
マイルストーンの名称や日付を記号の横に書きこんだり、分かりやすく垂直線を入れたりする場合もあります。
【まとめ】分かりやすいスケジュールを作成して企画書の説得力を高めよう

今回の記事では、企画書に記載するスケジュールの作成方法、パワーポイントのテンプレート、ガントチャートの詳細などを解説しました。
企画書にスケジュールを記載する方法には、文中の直接記載、フローチャート、ガントチャートがあります。フローチャートとガントチャートは、パワーポイントの図形や表を使った自作が可能です。
しかし、スケジュールをフローチャートやガントチャートで表現するには、手間も時間もかかります。パワーポイントのテンプレートが、求めているガントチャートにそぐわない場合もあるでしょう。Webサイトで配布されているテンプレートを使うのも一つの方法ですが、企画書全体のイメージと違和感が生じることも考えられます。
スケジュールも含め、パワーポイントでデザイン性の高い企画書を作成するなら、プロのデザイナーへ依頼を検討してみてはいかがでしょうか。
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