パワーポイントのハイパーリンクを使いこなそう!種類別の設置方法や書式設定を徹底解説

パワーポイントHowTo【基礎編】
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プレゼンテーションでパワーポイント資料を使う際、外部サイトやスライドの表示に手間取ると、流れが止まってしまいます。そのようなときは「ハイパーリンク」を使うと、スライドショーから外部サイトなどへの移動がスムーズになります。

本記事では、ハイパーリンクの種類別の設置方法、書式の設定方法などを解説しました。プレゼンテーションが円滑に進むパワーポイント資料を作りたい方は、ぜひお読みください。

パワーポイントのハイパーリンクとは

パワーポイント資料を使う際、既存のWebサイトやファイルを何度も開くなら、ハイパーリンクを設定しておくと便利です。ブラウザやエクスプローラーが自動で立ち上がり、すぐに目的のページやファイルを表示してくれます。

本項ではハイパーリンクの基本的な機能と、設定できるオブジェクトを解説します。

ハイパーリンクの基本的な機能

ハイパーリンクとは、ワンクリックで所定のWebサイトやファイルを表示する仕組みです。一般的にはハイパーリンクを省略して「リンク」と呼ばれています。また、ハイパーリンクを設定することを「リンクを貼る(張る)」ということが多いようです。

パワーポイントの場合は、スライド上にある画像やテキストなどのオブジェクトに、ハイパーリンクを貼ります。あらかじめ設定しておけば、その後はオブジェクトをクリックするだけで、リンク先のWebサイトなどを開くことが可能です。

ハイパーリンクを設定できるオブジェクト

ハイパーリンクを設定できるオブジェクトには、下記の4つがあります。

  • テキストボックスの文字
  • 図形
  • 画像
  • アイコン

パワーポイントでハイパーリンクを設定する

パワーポイントにハイパーリンクを設定できるのは、下記の4種類です。

  1. Webサイト
  2. 同じパワーポイント資料の中にある特定のスライド
  3. パソコンに保存したファイル
  4. 電子メールアドレス

本項では、それぞれの設定方法を解説していきます。

1. Webサイトへのハイパーリンク

「Webサイトへのハイパーリンク」は、次の手順で設定します。

  1. リンク先に設定するWebサイトのURLを「コピー」
  2. パワーポイント内でハイパーリンクを設定したい文字やオブジェクト(文字など)を選択
  3. 「挿入」タブ→「リンク」をクリック※(ダイアログボックスが開く)
  4. 左側の「リンク先」から「ファイル、Webページ」を選択
  5. 下部「アドレス」を右クリックし、ポップアップメニューから「貼り付け」をクリック
  6. 「OK」をクリックするとURLがリンク化される

    ※右クリック→ポップアップメニューでも可

2. 特定のスライドへのハイパーリンク

「特定のスライドへのハイパーリンク」は次の通りです。

  1. ハイパーリンクを設定するオブジェクトを選択
  2. 「挿入」タブ→「リンク」をクリック※(ダイアログボックスが開く)
  3. 左側の「リンク先」から「このドキュメント内」を選択
  4. 「ドキュメント内の場所」からハイパーリンク先となるスライドを選択
  5. 「OK」をクリック

    ※右クリック→ポップアップメニューでも可

3. パソコンに保存したファイルへのハイパーリンク

「パソコンに保存したファイルへのハイパーリンク」は、次の通り設定します。

  1. ハイパーリンクを設定するオブジェクトを選択
  2. 「挿入」タブ→「リンク」をクリック※(ダイアログボックスが開く)
  3. 左側の「リンク先」から「ファイル、Webページ」を選択
  4. 表示されているフォルダの中からリンクするファイルを探して選択
  5. 「OK」をクリックするとファイルのパスがURL同様にリンク化される

    ※右クリック→ポップアップメニューでも可

また、これから作成するファイルにハイパーリンクを設定するときは、以下の手順から新規作成できます。

  1. ハイパーリンクを設定するオブジェクトを選択
  2. 「挿入」タブ→「リンク」をクリック※1(ダイアログボックスが開く)
  3. 左側の「リンク先」から「新規作成」を選択
  4. 「新しく作成するドキュメント名」にファイル名を入力
  5. 「パス」の「変更」をクリック→ファイルの保存場所と種類を選択※2
  6. 「編集するタイミング」でファイルを作成するタイミングを選択
  7. 「OK」をクリック

    ※1 右クリック→ポップアップメニューでも可
    ※2 「ファイルの種類」の右側にある、小さな下向き矢印をクリックすると、作成するファイルの種類を選択できる

4. 電子メールアドレスへのハイパーリンク

電子メールアドレスへのハイパーリンクは、次の通り設定します。

  1. ハイパーリンクを設定するオブジェクトを選択
  2. 「挿入」タブ→「リンク」をクリック※(ダイアログボックスが開く)
  3. 左側の「リンク先」から「電子メールアドレス」を選択
  4. 「電子メールアドレス」にアドレスを入力、または「最近使用した電子メールアドレス」から選択
  5. 「件名」にメールの件名を入力(省略可)
  6. 「OK」をクリック

    ※右クリック→ポップアップメニューでも可

パワーポイントのハイパーリンクを削除する

ハイパーリンクの削除方法は下記の2つです。どちらからでも削除できます。

  1. オブジェクトを右クリック
  2. ポップアップメニューから「リンクの削除」を選択

または

  1. オブジェクトを選択し、「挿入」タブ→「リンク」をクリック(ダイアログボックスが開く)
  2. 右下の「リンクの削除」をクリック

なお、オブジェクト自体が不要な場合は、オブジェクトを削除すればハイパーリンクも残りません。

パワーポイントでハイパーリンクを設定した文字の書式を変更する

テキストボックスの文字にハイパーリンクを設定すると、自動で色が変わり、下線が入ります。本項では、この書式を変更する方法について解説します。

  1. 文字の書式を変更する
  2. ハイパーリンクの下線を削除する
  3. 複数あるハイパーリンクの書式を統一する

1. 文字の書式を変更する

文字の色や大きさ、フォントなどは以下の手順で変更可能です。

  1. ハイパーリンクの文字をドラッグして選択
  2. 書式変更のミニツールバーが現れるので、任意の書式を変更する
    ※「ホーム」タブ→「フォント」「段落」グループからの変更も可能

なお、ミニツールバーから変更できる書式は以下の通りです。

  • フォント
  • 文字の大きさ
  • 太字・斜体・下線
  • 左揃え・中揃え・右揃え
  • 蛍光ペン
  • 文字色

2. ハイパーリンクの下線を削除する

ハイパーリンクのテキストから、下線を削除することはできません。そのため、テキストに透明な図形を重ねて、下線がないように見せかけます。

  1. テキストからハイパーリンクを削除
  2. 四角形を作成
  3. 四角形にハイパーリンクを設定
  4. 四角形を透明にする

手順は下記の通りです。

①テキストからハイパーリンクを削除1. ハイパーリンクを右クリック
2. 「ハイパーリンクの削除」を選択
②四角形を作成1. 「挿入」タブ→「図形」をクリックし、一覧から四角形を選択
2. ハイパーリンクを削除したテキストを覆うように四角形を挿入
③四角形にハイパーリンクを設定1. テキストを覆った四角形を選択
2. 「ハイパーリンクの挿入」を選択
3. 「挿入」タブ→「リンク」をクリック
4. リンク先を設定
④四角形を透明にする1. 四角形を右クリックし、現れたミニツールバーから以下の通り設定
 ●塗りつぶし→塗りつぶしなし
 ●線→線なし

3. ハイパーリンクの色とフォントを統一する

パワーポイントでは、全てのスライドにあるハイパーリンクの文字色とフォントを統一できます。

文字色の変更

  1. 「デザイン」タブ→「バリエーション」の線がついた下矢印をクリック
  2. 「配色」を選択
  3. ドロップダウンメニュー下部の「色のカスタマイズ」をクリック
  4. 「テーマの色」下の「ハイパーリンク」と「表示済みのハイパーリンク」を任意の色に設定

フォントの変更

  1. 「デザイン」タブ→「バリエーション」の線がついた下矢印をクリック
  2. 「フォント」を選択
  3. 任意のフォントを選択

パワーポイントのハイパーリンクをプレゼンテーションで活用する

ハイパーリンクはプレゼンテーションのスムーズな進行にも有益です。本項では、プレゼンテーションに役立つハイパーリンクの活用方法を解説します。

同じスライドを何度も表示する

プレゼンテーションでは、同じスライドを何度も表示することが珍しくありません。再掲するスライドを複製して挟んでもよいですが、スライドが増えるとファイルサイズが重くなってしまいます。

そのような場合は、ハイパーリンクを上手に使うと、スライドを増やさずスムーズに進められます。

仮に、4枚のスライドを次の順番で表示させるとしましょう。スライド2~4の表示の間に、必ずスライド1を挟む形です。

  • スライド1
  • スライド2
  • スライド1(2度目の表示)
  • スライド3
  • スライド1(3度目)
  • スライド4
  • スライド1(4度目)

この場合は、ハイパーリンクを以下のように設定します。図形やテキストボックスに「目次」「2」など目印になる文字を入れて、ハイパーリンクを設定すると分かりやすいです。

スライド設定するハイパーリンク
スライド1スライド3、スライド4
スライド2スライド1
スライド3スライド1
スライド4スライド1

ただしスライドの行き来が複雑な場合や、アニメーションが崩れてしまうときは、無理にハイパーリンクを使わない方が無難です。ファイルサイズは大きくなりますが、再掲するスライドをコピーして挟む方法をおすすめします。

プレゼンテーションにWebサイトを挟む

プレゼンテーションでは、スライドショーの中でWebサイトや文書を見せることがあります。しかしスライドショーを中断してブラウザを立ち上げると、話の流れまで止まりかねません。そのようなときはハイパーリンクを使えば、スムーズな進行が可能になります。

あらかじめ、Webサイトを表示する直前のスライドに、ハイパーリンクを設定しておきましょう。後はプレゼンテーションのとき、タイミングに合わせてハイパーリンクをクリックするだけです。

なお、Webサイトの説明が終わったら、ブラウザを閉じるだけで元のスライドに戻れます。

パワーポイントのハイパーリンクが飛ばないときには

オブジェクトに間違いなくハイパーリンクを設定したのに、クリックしても表示されないことがあります。いわゆる「飛ばない」状態です。このようなときは、次の3点を確認してみましょう。

  • パワーポイントのスライド作成画面で操作している
  • ハイパーリンク先が削除・変更されている
  • PDF化した資料のハイパーリンクが開かないときは

スライド作成画面で操作している

ハイパーリンクから普通にリンク先へ飛べるのは、パワーポイントがスライドショーになっているときだけです。

スライド作成画面では、キーボードの「Ctrl」ボタンを押しながらハイパーリンクをクリックすると、リンク先が表示されます。

ハイパーリンク先が削除・変更されている

Webサイトが削除されたり、ファイルの場所が変わったりした場合も、ハイパーリンクから飛ぶことはできません。ハイパーリンクには、URLを自動的に変更する仕組みがないからです。

もしもリンク先が変更になっていれば、ハイパーリンクを再設定しましょう。

PDF化した資料のハイパーリンクが開かないときは

パワーポイントをPDFに変換すると、ハイパーリンクが開かなくなってしまうケースがあります。これは「印刷」からPDFに変換すると起こる現象です。

「名前を付けて保存」からPDFに変換すると、ハイパーリンクが切れないので、通常にリンク先へ飛べます。

【まとめ】パワーポイントのハイパーリンクを使いこなそう

今回の記事では、ハイパーリンクでできることや設定方法、プレゼンテーションでの活用法などを解説しました。本記事が、ハイパーリンクを使った資料作成の一助になれば幸いです。

「人間は視覚から80%の情報を得ている 」と言われるように、視覚情報は大きな影響力を持っています。プレゼンテーションにおいても、言葉だけで説明するより、目で見るための資料を併用した方が格段に効果的です。デザイン性に優れたパワーポイント資料なら、より印象に残るプレゼンテーションを演出してくれるでしょう。

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