パワーポイントでコピーライトを編集する方法とは?フッターへの設定や対処法も詳しく解説!

パワーポイントHowTo【応用編】
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著作権を意味する「コピーライト」は、あらゆる著作物にあるもので、著作者に無断で使用することは著作権侵害の恐れがあります。著作権は小説や音楽などに限られるものと思われがちですが、個人や企業がパワーポイントで作成したプレゼンテーションにも著作権はあります。盗用や剽窃を防ぐためにも、プレゼンテーションにはコピーライトを入れておきたいところです。

そこで本記事では、コピーライトの基本やパワーポイントで作成したプレゼンテーションにコピーライトを入れる設定方法、コピーライトが変更できないときの対処法などを解説します。

本記事は法的な内容を含みますが、法的な助言を目的としたものではありません。
法的な助言が必要な場合は、弁護士などの専門家にご相談ください。

パワーポイントに入れるコピーライトとは?

コピーライトとは、日本語で「著作権」という意味を持つ、法律によって著作物を創作した著作者に与えられる権利です。

小説や漫画、音楽に著作権があることはよく知られていますが、それだけではなくビジネス文書を含む創作物にも著作権があり、著作者の権利が守られています。つまり、パワーポイントで作成したプレゼンテーションに関しても、作成した企業や作成者に著作権があるのです。

パワーポイントでコピーライトを挿入しておくことにより、第三者にそのプレゼンテーションの著作権を示せることに加えて、無断使用・転載などの防止効果が期待できるでしょう。

コピーライトの書き方

コピーライトの書き方は、国際条約(ベルヌ条約など)に依拠しますが比較的自由度が高く、統一された形式はありません。ただし、明確に著作権を示すためにも、以下の要素を順に書くのがお勧めです。

  1. 著作権マーク:「©」または「Copyright」
  2. 著作権が発生した年
  3. 著作権を持つ個人名または組織名

著作権マークは、コピーライト表記の冒頭に使用します。「©」のマークを使用できない場合は、同じ意味を持つ「Copyright」という単語をそのまま用います。続いて著作権が発生した年を西暦で書きます。更新が発生した場合は元の公開年の後にハイフンで更新年をつなげて表記する場合もありますが、更新年の表記は必須ではありません。最後に、著作権を有する個人や組織名(複数存在する場合は全て)を書きます。

上記3つの要素を盛り込んだ例を挙げると、○○社が2024年に公開、2025年に更新した場合のコピーライトは、「© 2024-2025 ○○社」または「Copyright 2024-2025 ○○社」となります。
※更新年の表記は省いても構いません

パワーポイントでフッターを編集する方法

パワーポイントにおけるフッターとは、スライドの下にあるスペースに補足情報を表示する機能です。スライドの枚数が多いパワーポイントの場合、1枚1枚全てに補足情報を入力していると手間がかかりますが、フッター機能を使えば全てのスライドに対して補足情報を一度に追加できます。

パワーポイントのコピーライトは、フッターに表示させておくのが一般的です。そこで以下では、パワーポイントでフッターを編集する方法を解説します。

Windowsの場合

まずは、Windowsでフッターへのスライド番号追加・削除、任意のテキストを追加する方法を解説します。

スライド番号の追加・削除

スライド番号とは、パワーポイントのページごとに割り振られている数字です。スライド番号を追加するには「挿入」タブをクリックし、「スライド番号」を選択すると、「ヘッダーとフッター」のダイアログボックスが表示されます。「スライド」タブの中にある「スライド番号」のチェックボックスをクリックしてチェックマークを入れ、右下の「すべてに適用」をクリックします。

タイトルスライドにフッターを表示させたくない場合は、最下部の「タイトルスライドに表示しない」にチェックマークを入れておきましょう。

スライド番号を削除するには、スライド番号追加の際と同様に「挿入」タブから「スライド番号」をクリックし、「ヘッダーとフッター」の「スライド」タブの「スライド番号」のチェックボックスをオフにして、「すべてに適用」をクリックしましょう。

日付と時刻の追加

フッターに日付と時刻を追加するには、「表示」タブの「プレゼンテーションの表示」グループから「標準」を選択します。続いて、スライドサムネイルが表示されている左側のペインから、プレゼンテーションの最初のスライドサムネイルを選択しましょう。

「挿入」タブの「テキスト」グループから「日付と時刻」を選択すると、「ヘッダーとフッター」のダイアログボックスが表示されるので、「スライド」タブから「日付と時刻」のチェックボックスにチェックマークを入れて、日付の種類を選択します。

プレゼンテーションを開いたとき、または印刷した日時をフッターに表示させるには、「自動更新」を選択して、日付と時刻の形式を選択します。特定の日付をフッターに表示させるには、「日付と時刻」の「固定」に表示させたい日付を入力しましょう。

テキストの追加

コピーライトを含むテキストをフッターに追加するには、「挿入」タブから「ヘッダーとフッター」をクリックします。ダイアログボックスの「スライド」タブをクリックして「フッター」のチェックボックスにチェックマークを入れ、直下のボックスに表示させたいテキストを入力しましょう。

タイトルスライドにテキストを表示したくない場合は、スライド番号と同様に「タイトルスライドに表示しない」にもチェックマークを入れてから、「すべてに適用」をクリックします。

macOSの場合

macOS版のパワーポイントでフッターを編集する方法は基本的にWindowsと同じ流れですが、メニューの選択方法などが異なります。

スライド番号の追加・削除

スライド番号を追加するには、「挿入」タブの「ヘッダーとフッター」をクリックすると、ダイアログボックスが表示されます。この中の「ヘッダー」タブを選択し、「スライド番号」のチェックボックスにチェックマークを入れ、スライド番号を開始したいページ番号を入力し、最後に「すべてに適用」をクリックしましょう。

スライド番号を削除するには、「スライド番号」のチェックボックスに入れたチェックマークを外します。

日付と時刻の追加

日付と時刻を追加する際も、ページ番号と同様に「挿入」タブから「ヘッダーとフッター」をクリックして、ダイアログボックスを表示します。「スライド」タブ内にある「日付と時刻」のチェックボックスにチェックマークを入れると、日付と時刻がフッターに追加されます。

プレゼンテーションを開いたとき、または印刷する際の日時と時刻を表示するには「自動更新」、日付と時刻を固定するには「固定」にチェックを入れて「すべてに適用」をクリックしましょう。

テキストの追加

テキストを追加する場合も、ページ番号や日時と同様に「挿入」タブの「ヘッダーとフッター」をクリックします。ダイアログボックス内の「スライド」タブの「フッター」のチェックボックスにチェックマークを入れてから、フッターに表示するテキストを入力し、「すべてに適用」をクリックしましょう。

Web版の場合

Web版のパワーポイントは、WindowsやmacOSと比較すると機能に一部制限があります。同じ機能が使えないことがある点に注意しましょう。

スライド番号の追加・削除

スライド番号を追加・削除するには、まず「挿入」タブの「フッター」から「スライド番号」を選択し、「フッター」ウィンドウから「フッター」ボックスを選択します。

タイトルスライドからスライド番号を削除するには、WindowsやmacOSと同様に「タイトルスライドに表示しない」を選択しましょう。

日付と時刻の追加

WindowsやmacOSとは異なり、Web版のパワーポイントには自動的に日付と時刻の追加機能がありません。日付と時刻をフッターに追加するには、後述するテキストの追加と同じ手順で、追加したい日付と時刻を手動で入力する必要があります。

そのため、Web版ではプレゼンテーションを開いた日付や時刻に合わせてフッターを自動更新する機能も使用できません。もしスライドの内容に更新が発生した場合は、手動で日付と時刻を修正する必要があります。

テキストの追加

上記の日付や時刻の他、任意のテキストをフッターに追加するには、「挿入」タブの「フッター」から「フッター」を選択します。「フッター」ウィンドウで「フッター」ボックスを選択しましょう。

日付や時刻、表示したいテキストをテキストボックスに直接入力し、「すべてに適用」をクリックすると、フッターとして反映されます。

パワーポイントでフッターの書式を変更する方法

パワーポイントのフッターは、書式の変更が可能です。一度変更すれば、すべてのスライドに変更が反映されます。

Windowsの場合

フォントを変更するには、「表示」タブの「スライドマスター」をクリックし、サムネイルウインドウの最上部にあるスライドマスターをクリックしましょう。このスライドマスターに表示されたフッターの日付やスライド番号、テキストなどを強調表示にした後、「ホーム」タブの「フォント」または「段落」で書式設定を選択すると、全てのスライドのフッターの書式を変更できます。

特定のスライドのフッターの書式のみを変更したい場合は、標準ビューからフッターのテキストを選択し、ホームタブで書式を変更しましょう。

macOSの場合

全てのスライドのフッターで書式を変更するには、まず「表示」メニューにある「マスター」から「スライドマスター」を選択します。サムネイルウインドウ最上部のスライドマスターをクリックして選択し、スライドマスターの日付やスライド番号、フッターテキストを強調表示にします。その上で、「ホーム」タブの「フォント」と「段落」からフォントの書式設定を選びましょう。

Web版の場合

Web版のパワーポイントでフッターの書式を変更する方法は、Windowsとほぼ同じ手順です。前述のWindows版の手順で、フォントの書式変更を行いましょう。

パワーポイントでコピーライトが変更できないときの対処法

フッターにコピーライトを入力した後、直接編集できないことがありますが、これはスライドマスタービューでフッタープレースホルダーがオフになっている場合に起こることがあります。そのような場合は、スライドマスタービューからフッターのコピーライトを変更します。

「表示」タブで「スライドマスター」を選択し、サムネイルウインドウから変更したいテキストを含むフッターを選択してから、リボンの「フッター」をクリックしてチェックボックスにチェックマークを入れましょう。変更したいフッターごとに、これらの作業を繰り返します。

パワーポイントにコピーライトは必須?

パワーポイントのスライドにフッターとしてコピーライトを設定すれば、著作権を示すことが可能です。しかし、コピーライトを表示しなければそのスライドの著作権は保護されないというわけではありません。

コピーライトを表示していなくても基本的に著作権は保護されますが、コピーライトを示しておくことにメリットがあります。例えば、著作権に対する認識が薄く、悪意なくスライドの内容の盗用や剽窃をしてしまう人がいた場合、コピーライトがなければ無断で使用されてしまう可能性が考えられるでしょう。そこでコピーライトの記載があれば、このスライドに著作権があることを明確に示せるので、意図しない盗用や剽窃を防げるメリットが期待できます。

日本国内ではコピーライト表記の有無に関係なく、あらゆる著作物に自動的に著作権が発生します。(ただし、あらゆる創作物が著作物であるとは限らないため、注意が必要です。)

ベルヌ条約加盟国及び同等の義務を負う国や地域でも同様に、コピーライト表記の有無に関係なく著作権が発生します。

【まとめ】

パワーポイントで作成するプレゼンテーションにも、著作権があります。コピーライトは著作権を示すためにプレゼンテーションなどの文書にも加えられるものですが、コピーライトがない文書であっても著作者に著作権があり、著作権を示すには必ずしもコピーライトを付け加える必要はありません。しかし、コピーライトを加えることで意図しない盗用や剽窃を防げる効果が期待できます。プレゼンテーションを作成する際は、フッター機能を利用してコピーライトを付け加えておくと、万が一の盗作対策となるでしょう。

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