【064】サービス紹介資料のデザインを分かりやすくするには?成果につながりやすくするポイントも解説!

資料作成ノウハウ
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サービス紹介資料は、サービスの魅力や特徴を簡潔かつ効果的に伝えるための重要なツールです。営業担当者が直接説明できない場面でも、顧客に内容や価値を理解してもらい、興味を持ってもらう役割を担います。

本記事では、サービス紹介資料の基本的な役割や作成の流れ、デザインの工夫までを分かりやすく解説します。内容が整理できない、デザインが統一できないといった課題を抱えている方は、ぜひ参考になさってください。

そもそもサービス紹介資料とは?

サービス紹介資料とは、営業担当者が同席できない場面でもサービスの内容や価値を伝えられるよう設計された資料です。目的は、顧客の理解を促進し、購買や導入の意思決定を後押しすることにあります。

主な読者層は、比較検討段階にある見込み顧客や、導入を検討している企業の担当者です。パンフレットやカタログと似ていますが、サービス紹介資料はより簡潔に要点を整理し、概要から強みまでを大まかに把握できる構成が特徴です。

近年はオンライン商談やWebサイトでの配布など、デジタルでの活用も広がっています。展示会での配布や、問い合わせ後の送付、商談前の事前共有など、幅広い場面で活用されます。

営業資料とはどう違う?

サービス紹介資料と営業資料は目的や使い方が異なります。サービス紹介資料は、比較検討段階の見込み顧客に向けて、サービス全体の概要や強みを簡潔に伝えることが目的です。

一方、営業資料は、顧客の課題や条件に合わせてカスタマイズされ、導入の意思決定を促す提案型の資料です。

作成タイミングも異なり、サービス紹介資料はリード獲得や商談前の接点作りに使われ、営業資料は商談中や最終提案の段階で活用されます。

近年は顧客が自ら情報を集め、面談前に比較検討を進める傾向が強まっており、初期接点での印象を左右するサービス紹介資料の重要性が増しています。両者を併用することで、興味喚起から契約までの流れをスムーズに進められる点も大きな特徴です。

サービス紹介資料を作成する前の準備

効果的なサービス紹介資料を作るには、着手前の戦略的な準備が欠かせません。準備の柱は、ターゲット設定伝えたい内容の整理顧客からの意見収集の3つです。これらを明確にしておくことで資料の方向性が定まり、情報整理や作成作業が効率化します。

以下で1つずつ解説します。

ターゲットを考える

資料の方向性はターゲット設定によって大きく左右されます。BtoBサービスの場合、業種企業規模直面している課題意思決定者の属性などの切り口でターゲットを明確化しましょう。

例えば、大企業向けと中小企業向けでは、必要な情報の粒度や表現方法が異なります。さらに、ターゲットの購買行動や情報収集経路を把握することで、適切な配布チャネルや訴求方法を選べます。複数ターゲットがある場合は、共通部分と個別部分を分けることで効率的に作成でき、効果的なアプローチが可能です。

伝えたいことを明らかにする

資料作成前に、何を伝えるのかを明確にすることは、内容の冗長化を防ぎ、効果的な訴求につながります。まず、自社の差別化ポイントや独自の強みを洗い出しましょう。

次に、資料を読んだ後に読者に取ってほしいアクション(問い合わせ、試用申し込みなど)を明確にします。この方向性が定まれば、情報の取捨選択が容易になり、必要な情報を的確に盛り込めます。また、競合他社の資料を分析することで、自社ならではの打ち出し方が見えてくるでしょう。

顧客から意見をもらう

資料作成では、作成者の視点と顧客の視点のズレが生じやすいため、顧客からのフィードバックは欠かせません。実際の顧客や見込み顧客に模擬商談を行い、理解度や関心ポイントを確認します。

アンケートやインタビューを活用するのも効果的です。こうした意見は、資料の分かりやすさの向上や情報の適正化につながります。また社内関係者やパートナー企業からの意見も有益です。重要なのは、顧客の声を参考にしつつ、自社の戦略やブランド方針との整合性を保つことです。

サービス紹介資料に必要な項目

サービス紹介資料は、構成の完成度が成果を左右します。基本的な項目として、表紙・目次サービス概要サービス詳細事例紹介は欠かせません。それぞれが持つ役割を明確にし、全体の流れが一目で把握できるように配置することで、読みやすさと信頼性が高まります。

以下で1つずつ解説します。

表紙・目次

表紙は資料の顔となる部分で、サービス名やロゴ、イメージ写真などを配置し、自社Webサイトやランディングページとトーン&マナーを統一します。第一印象が良ければ、資料を開く意欲を高めることができます。

目次は、全体構成を直感的に把握できるよう整理し、電子データでは各項目にリンク機能を付けると利便性が向上します。また、冒頭に実績紹介を盛り込むことで信頼性を高められます。表紙や目次のデザインはシンプルさと視認性の高さを両立させ、企業ブランディングとの一貫性を維持することが重要です。

サービスの概要

サービス概要では、全体像を簡潔にまとめて読者の興味を引きます。SaaSならUI画面のキャプチャを、無形商材なら具体的な施策例やアドバイス事例を盛り込むとイメージしやすくなります。

さらに、社会情勢や市場ニーズと関連づけて必要性を訴求し、実績や受賞歴などを交えることで信頼性を補強します。この段階では詳細情報は控え、全体の魅力と価値をコンパクトに伝えることが大切です。

サービスの詳細

次に、サービスの具体的な機能や構成要素を詳しく説明しましょう。各機能が顧客にもたらすメリットを対応関係で示すと理解しやすくなります。

また、競合にはない自社独自の強みや差別化ポイントを明確にし、専門資格者の人数、導入実績数、受賞歴などの客観的な信頼性データを加えると説得力が増します。

さらに、特定業種や規模に特化した機能があれば、その適用例を挙げて具体性を高めましょう。専門用語は必ず平易な説明で補足し、情報が多くなり過ぎないよう整理して記載します。

サービスを使った事例

事例紹介は、サービスの効果や活用イメージを読者に具体的に伝える重要な要素です。導入企業の業種や規模、抱えていた課題と解決のプロセスを明確に示し、導入後の成果(売上増加、業務効率化など)を具体的な数値や期間とともに記載します。

業種・規模の異なる複数事例を掲載すれば、サービスの汎用性をアピールできます。また、有名企業や業界リーダーの事例は信頼性向上に効果的です。写真やグラフなどのビジュアルを用いることで説得力が増し、読者の記憶にも残りやすくなります。

料金プラン

料金プランは、見込み顧客がサービスの費用感を把握するための重要情報です。「何をすれば、どれだけの料金が発生するか」を明確に示すことで、検討時の不安や疑問を減らせます。

プランが複数ある場合は、機能や利用条件の違いを比較表にして可視化しましょう。比較表では、税込/税抜の表記を統一し、決済方法(クレジットカード、銀行振込など)も記載します。

また、利用規模や目的別におすすめプランを提示すると選びやすくなります。期間限定の割引やキャンペーン情報があれば、条件や有効期限を明記して付け加えると、成約の後押しになるでしょう。

FAQ

FAQは、見込み顧客が抱きやすい疑問や不安を事前に解消し、信頼感を高めるためのパートです。「料金」「機能」「サポート」などカテゴリ別に整理すると探しやすくなります。

回答は簡潔かつ明確にまとめ、必要に応じて事例や数値を加えて説得力を高めることが大切です。アピールポイントだけでなく、対応できない範囲や制約も誠実に記載することで、後々のトラブル防止にもつながります。

否定的な内容は前向きな表現に置き換え、「現在は対応していませんが、将来的に検討中です」などとするのも有効です。FAQの充実は、問い合わせ対応の効率化にもつながります。

会社概要

会社概要は、サービスの信頼性を裏付ける基本情報です。商号、代表者名、事業内容、資本金、従業員数、設立年などを正確に記載しましょう。

所在地や拠点情報、公式WebサイトのURLも添えることで、連絡や調査が容易になります。加えて、企業のミッションやビジョン、認証取得、受賞歴を記載すると信頼感が高まります。

代表者や主要メンバーの顔写真、メッセージを載せれば、親近感と透明性が増します。全ての情報は最新に保ち、公的文書に準じた表現でまとめることが大切です。

CTA

CTA(Call To Action)は、資料を読んだ顧客が次の行動を取るための誘導部分です。具体的な行動例としては、お問い合わせ電話無料体験申し込み見積もり依頼セミナー参加登録などがあります。

これらを明確に配置し、Web版ではクリック可能なボタンやリンクを設置します。電話番号は大きめに表示して目立たせ、スマートフォンからタップで発信できるようにするのが効果的です。

期限付きキャンペーンや特典を組み合わせると、行動意欲をさらに高められます。ただし、CTAが複数ある場合は優先順位を明確にし、読者が迷わないよう整理して提示しましょう。

サービス紹介資料をデザインするコツ

サービス紹介資料は、情報の内容だけでなく、見やすさや印象を左右するデザインも成果に大きく影響します。

ここからは、サービス紹介資料のデザインのコツをご紹介します。

トピックは1スライドに1つだけにする

1枚のスライドに多くの情報を詰め込み過ぎると、要点がぼやけてしまい、理解を妨げます。例えば「価格の安さ」と「アフターサービスの充実」は、それぞれ別のスライドで説明する方が効果的です。

1スライド1メッセージの原則を守れば、構成が整理され、受け手は情報をスムーズに処理できます。また、ページを分割することで余白が生まれ、視覚的にも見やすくなります。特にプレゼンでは、聴衆が瞬時に理解できる情報量に絞ることが重要です。

数字を盛り込んで説得力を増す

実績や効果を示す際には、具体的な数値を用いることで信頼性と説得力が大きく向上します。例えば「売上が20%アップしました」といった表現は、「売上が伸びました」よりも具体的で印象的です。数字部分は大きめのフォントで強調し、視覚的なインパクトを与えましょう。

さらに、グラフやチャートを活用すれば、変化や比較を直感的に理解できます。過去との比較や他社平均との対比も説得力を高める手段です。

ただし、根拠のない数字や誇張表現は避け、信頼できるデータを使用することが前提です。

フォントをメイリオに設定する

可読性の高いフォント設定は、資料の印象と理解度に直結します。Windows環境ではメイリオ、Mac環境ではヒラギノを推奨します。本文フォントサイズは18〜24ptを目安に、見出しやサブタイトルは本文より大きく設定しましょう。

太字や色の使い分けは統一ルールを設け、全体の統一感を保つのがポイントです。プレゼン用資料と印刷用資料では適切なフォントやサイズが異なるため、用途に応じて調整することも大切です。読みやすさを最優先に、特殊なフォントや過剰な装飾は避けましょう。

左揃えに配置する

テキストは左揃えに統一すると、視線の流れに沿って自然に読み進められます。人間の視線は左上から右下に移動するので、左揃えの方が認識しやすく、整然とした印象を与えるためです。

さらに、適度な余白を確保することで、文章や図表の可読性が向上します。スマートフォンやタブレットで閲覧する場合も、左揃えは可読性を保ちやすい配置です。中央揃えや右揃えは、デザイン上のアクセントとして限定的に使い、全体は左揃えを基本とすることで、安定感のあるレイアウトが実現します。

イラスト・グラフを入れて視認性を高める

資料にイラストやグラフを適切に取り入れることで、可読性と理解促進の両方を高められます。テキストだけでは伝わりにくい内容も、図解・比較表・プロセスフローを用いれば一目で把握できます。

無形商材の場合は、画面キャプチャやモックアップを使い、角度や構図を工夫して実在感を演出しましょう。イラストは主語を明確にし、色使いでポジティブ・ネガティブの意味を示すと効果的です。作成にはテンプレートやオンラインツールの活用もおすすめですが、色覚バリアフリーにも配慮し、全ての読者に分かりやすい表現を心がけましょう。

カラフルにし過ぎない

色数を抑えることで、資料全体の統一感と見やすさを確保できます。基本は4色以内で構成し、1枚のスライドでは2色程度にとどめるのが理想です。メインカラー、サブカラー、背景色、強調色を決め、それぞれの役割を明確にしましょう。

コーポレートカラーやブランドガイドラインと整合性を持たせることで、企業イメージの統一にもつながります。色数を抑えると情報の整理がしやすくなり、視線誘導もしやすくなります。必要に応じて濃淡や彩度差で変化を付ければ、限られた色数でも十分な表現が可能です。

ある程度の余白を空ける

余白は、資料を読みやすくし、落ち着いた印象を与える重要なデザイン要素です。スライドの端からテキストまでは2〜3文字分の余白を確保し、全ページで統一すると整然とした印象になります。

余白は単なる空きスペースではなく、情報を引き立て、視線を誘導する役割も持ちます。行間や段落間隔ともバランスを取りながら設定することで、資料全体が見やすくなり、読み手が内容に集中しやすくなるでしょう。

専門のデザイナーへ依頼する

資料のデザインは、企業やサービスの印象を大きく左右します。クオリティを高めたい場合は、BtoB商材やパワーポイント制作経験が豊富な専門デザイナーに依頼するのが有効です。

外注することでデザイン品質が向上し、社内での作業時間も大幅に削減できます。デザイナー選定時は、ポートフォリオや過去実績業界知識の有無をチェックしましょう。依頼時には、目的やターゲット掲載情報ブランドガイドラインなどを共有すると仕上がりがスムーズです。費用や納期も事前にすり合わせ、社内制作とのコストバランスを考慮します。

まとめ

本記事では、サービス紹介資料の重要性や作成前の準備、必要項目、デザインの工夫について解説しました。資料は営業活動や顧客接点の形成に欠かせないツールであり、構成やデザインの質が成果に直結します。レベルの高い資料を作成するためには、プロの手を借りるのも1つの手です。

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