パワーポイントで段落をそろえるには?インデント・タブの活用方法を解説!

パワーポイントHowTo【基礎編】
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パワーポイントのスライドに盛り込むテキストは、段落をきれいにそろえると見やすくなります。段落がバラバラのテキストでも読むことは可能ですが、読みづらいテキストは理解度が落ちたり、データ共有時にレイアウトが崩れたりする原因になり得ます。

パワーポイントに搭載された機能を活用すると、テキストの段落をそろえて読みやすく整えることが可能です。そこで本記事では、パワーポイントのテキストの段落をそろえる必要がある理由をはじめとして、段落をそろえるためのインデントやタブの活用方法を解説します。

1. なぜ段落をそろえることが必要なのか?

パワーポイントのスライドで段落をそろえる必要があるのは、見た目をきれいに整えて視認性を高めるため、そしてデータ共有の際にレイアウトが崩れることを防ぐためです。

パワーポイントのスライドを作成するときは、ほぼ全てのケースでテキストを盛り込むことが必要不可欠です。伝えたい内容によってテキストの量は異なりますが、複数行にわたるテキストを盛り込む場合、何も設定をしていないとテキストの段落がそろわないことがあります。段落がそろっていなくてもテキストは読めますが、見た目が悪くなることで、伝えたい内容がきちんと伝わらなくなることが考えられます。

また無理に空白を追加して段落をそろえてしまうと、データを共有したときにレイアウトが正しく表示されないこともあるため、スライド作成時にテキストの段落をそろえておくことが重要です。

2. インデント機能の基本と活用方法

パワーポイントのスライド内に盛り込むテキストを見やすくするためには、段落をそろえることが基本となります。段落をそろえるためには、パワーポイントで使用できるインデント機能を使うのが便利です。

そこで以下では、段落をそろえるためにまずは押さえておきたいインデント機能の基本と活用方法をご紹介します。

a. インデントとは

インデントとは、文章の先頭に空白を入れる「字下げ」のことです。パワーポイントに限らず、ワードなどの他のオフィスソフトでも使用できる機能で、インデントで字下げをすることで、文章の階層を示せます。

パワーポイントでインデント機能を使用すれば、テキストを階層構造として表示できるようになるので、読みやすさがアップする効果が期待できます。

b. ルーラーでインデントを調整する方法

ルーラーとは、パワーポイントの画面の上部と左側に表示されている定規のような目盛りです。上部のルーラーを「水平ルーラー」、左側のルーラーを「垂直ルーラー」と呼びます。ルーラーを動かすと、テキストの位置の変更が可能です。

Windowsのパワーポイントでルーラーが表示されていない場合は、「表示」タブの「ルーラー」ボックスにチェックを入れる、または「alt」「shift」「F9」を同時に押すと表示されます。

インデントを調整したいテキストを選択してから、最初の行のインデントを調整するには水平ルーラーにある下向き三角の「最初の行インデントマーカー」をドラッグしましょう。2行目以降のインデントは上向き三角の「ぶら下げインデントマーカー」、テキスト全体のインデントは垂直ルーラー下にある長方形の「左インデントマーカー」をドラッグすると、調整できます。

c. 文字単位でインデントを調整する方法

インデントを文字単位で調整する場合は、「ホーム」タブの「段落」グループ内にある「インデントを増やす」または「インデントを減らす」ボタンをクリックしましょう。クリックするたびに、1文字分のインデントを調整できます。

d. 数値を定めてインデントを調整する方法

パワーポイントのインデントは、数値を定めた調整も可能です。数値での調整には、まず「ホーム」タブの「段落」グループから、右下に右斜め下矢印で表示されている「段落」ダイアログボックス起動ツールをクリックして「段落」ダイアログボックスを起動します。

表示された「段落」ダイアログボックスの「インデントと行間隔」タブを選択すると、中央部分にインデントの設定が表示されます。「テキストの前」で数値を指定すると、その数値でインデントを調整可能です。

「最初の行」では、1行目のみのインデントやぶら下げインデントを調整できます。

e. ぶら下げインデントを作成する方法

ぶら下げインデントとは、段落の2行目以降の文頭を1行目よりも下げる際に使用するインデントです。

Windowsでぶら下げインデントを作成するには設定したいテキスト、つまり1行目以外のテキスト全てを選択した状態で、「ホーム」タブの「段落」ダイアログボックス起動ツールをクリックします。

「インデント」の「前」テキストボックスの矢印をクリックし、「.5」に設定しましょう。「特別」横の矢印をクリックして「ぶら下げ」を選択すると、ぶら下げインデントが作成されます。

Web版でぶら下げインデントを設定する場合も、「ホーム」タブの「段落」ダイアログボックス起動ツールをクリックしてからWindowsと同じ設定を行うことで、インデントの作成が可能です。

f. 「段落」ダイアログボックスの活用方法

インデントの設定で使用する「段落」ダイアログボックスは、インデントの設定に加えて段落同士の間隔の設定にも活用できます。

インデントの設定と同じ「インデントと行間隔」タブの最下部に、間隔の設定があります。「段落前」もしくは「段落後」の数値を調整することで、それぞれ前の段落、後の段落との間隔の設定が可能です。

3. タブ機能の基本と活用方法

パワーポイントで使用するテキストには、インデントに加えてタブ機能も使用できます。パワーポイントにおけるタブの基本や設定方法、タブの種類の変更方法をご紹介します。

a. パワーポイントにおけるタブとは

タブも、ワードなど他のアプリケーションでも使われている文字列を整える機能の一つです。インデントに加えてタブも活用することにより、スライド内のテキストをより見やすくできます。

パワーポイントのタブの設定も、インデントと同様にルーラーの使用や数値を指定しての変更が可能です。

b. ルーラーでタブを設定する方法

新しいWindowsバージョンでルーラーを使ってタブ位置を設定するには、まず「表示」タブの「プレゼンテーションの表示」グループで「標準」が選択されていることを確認します。ルーラーが表示されていない場合は、「表示」タブの「表示」グループにある「ルーラー」にチェックを入れましょう。

タブを設定したい段落をクリックしてから、タブを設定したい場所で画面上部の水平ルーラーをクリックします。すると、ルーラー上に「L」のような表示が現れ、タブの設定が完了します。この状態でTabキーを押すと、ルーラー上の「L」の部分までカーソルが移動します。

新しいmacOSバージョンの場合は、編集したい段落を選択してから「書式」メニューの「段落」をクリックし、ダイアログボックス内の「タブ」を選択しましょう。こちらで、数値を上下の矢印で調整してインチ単位でタブ位置の設定が可能です。左、中央、右、または10進のいずれかの配置を調整して「設定」を選択します。

追加タブの位置に応じて上記手順を繰り返してから、「OK」をクリックすると設定完了です。

c. 数値を定めてタブを設定する方法

タブは、インデントと同様に数値での設定も可能です。数値でタブを設定するには、「段落」ダイアログボックス左下にある「タブとリーダー」をクリックして「タブ」ダイアログボックスを表示します。

最上部の「タブ位置」は、左端から文字までの距離を示します。こちらを入力すると、1つ目のタブが設定され、「タブ位置」下部に表示されます。次のタブを設定する場合も同様の操作を繰り返しましょう。

最後に右下の「OK」をクリックすると、設定が完了します。

d. タブの種類を変更する方法

パワーポイントで使用できるタブは、以下の4種類があります。それぞれルーラーで表示される形状を、カッコ内に示しています。

タブの種類説明
・左揃え(L字)文頭の位置を調整するタブ
・中央揃え(逆T字)文章の中心位置を調整するタブ
・右揃え(逆L字)文末の位置を調整するタブ
・小数点揃え(逆T字+小数点)小数点の位置を調整するタブ

一般的によく使用されるタブは左揃えなので、既定の状態では左揃えに設定されていますが、パワーポイントの画面上でその他のタブの種類に変更が可能です。タブの種類を変更するには、水平ルーラーの左端にあるタブのマーク「タブセレクター」をクリックしましょう。クリックするたびに、タブの種類を切り替えられます。

テキストを追加する前にタブの種類を変更しておくと、テキスト追加後に適切なタブが適用されます。

4. インデントとタブに関するよくある質問

パワーポイントのインデントとタブは、スライドの読みやすさをアップするために調整しておきたい部分です。しかし、実際にインデントやタブを使ってみると、思うように操作できないことがあります。そこで、パワーポイントのインデント機能やタブ機能を使う際によくある質問と解決方法を解説します。

a. インデントとタブの違いがよく分からない

インデントとタブは、どちらもパワーポイントのテキストを字下げしてそろえられる機能なので、違いが分からない方は多いかもしれませんが、インデントとタブにはそれぞれ明確な違いがあります。

インデントが字下げできるのは、段落全体です。一方、タブが字下げできるのは文字単位という点が大きく異なる点です。段落全体で字下げをするにはインデントが 便利ですが、段落全体の字下げをしたくないとき、行の途中から字下げをしたいときは、タブを使うのが適しています。

b. インデントやタブがずれてしまう

箇条書きにインデントを使用して改行をすると、点の下に次の行の文頭が来てずれてしまう場合は、ぶら下げ設定ができていない可能性があります。ぶら下げを設定するには、「段落」ダイアログボックス起動ツールをクリックし、「インデントと行間隔」タブ内の「最初の行」を「ぶら下げ」に変更し、「OK」をクリックしましょう。

またタブを使用した際に、文字の位置がずれて統一されないこともあります。これは、文字数が異なるために文字の隙間の間隔がずれることによって起こります。タブ使用時のずれを調整するには、水平ルーラーを使用しましょう。

ずれを調整したいテキストを選択した後、水平ルーラーをクリックしたままにすると、右に曲がった矢印と縦の点線が現れます。矢印をクリックしたままで引っ張り、文字をそろえたい部分まで移動すると、タブのずれが調整できます。

水平ルーラーの矢印を削除するには、矢印をクリックした状態で下に移動させましょう。

c. 箇条書きのインデントを調整するには?

全てのプレゼンテーションのスライドに表示されている箇条書きのインデントを調整するには、スライドマスターを使用します。まず、「表示」タブの「プレゼンテーションビュー」グループから「スライドマスター」をクリックして表示しましょう。ルーラーが表示されていない場合は、前述の手順で表示させておきます。

調整したい箇条書きテキストを選択すると、水平ルーラーに上下2つの三角のインデントマーカーが表示されます。上の下向き三角は箇条書き1行目のインデント位置、下の上向き三角はリスト内のテキストのインデント位置です。

インデントを調整するには、これらのインデントマーカーをドラッグして調整します。1行目を調整する場合は上にある下向き三角、リスト内のテキスト位置を調整するには下の上向き三角を動かすと、調整が可能です。

5. まとめ

パワーポイントのスライドでテキストの段落をそろえることは、見た目を良くするだけではなく、テキストを読む人の判読性や理解度に大きく関わります。インデントやタブ機能を活用してテキストの段落を整えるだけでもスライドが見やすくなり、伝えたい内容を正確に伝えられるでしょう。

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