パワーポイントのテキストボックスを徹底解説!基本操作や注意点をチェックしよう

パワーポイントHowTo【基礎編】
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資料やプレゼンを作るとき、パワーポイントで欠かせないのが「テキストの入力」です。テキストを追加する方法はいくつかありますが、最も基本的なのが「テキストボックス」の利用です。テキストボックスを使えば、自分の好きな場所に自由に文字を入力できます。

この記事では、パワーポイントでのテキストボックスの使い方、操作時の注意点、よくある質問、そしてデザインを整えるコツについて、分かりやすく解説します。

テキストボックスとは?

テキストボックスとは、スライドに文字を入力するための枠のことです。パワーポイントでは、横書き・縦書きの両方に対応しています。

テキストボックスを使えば、フォントや文字サイズを自由に設定でき、スライド上の好きな場所に必要なだけ文字を追加できます。プレゼン資料を見やすく整理するために、とても便利な機能です。

テキストボックス以外の文字入力方法との違い

パワーポイントで文字を入力する方法は、テキストボックスだけではありません。他にもいくつかの入力手段があり、目的や場面に応じて使い分けることができます。ここでは、テキストボックス以外の主な方法と、それぞれの特徴や違いについて詳しくご紹介します。

プレースホルダー

プレースホルダーとは、スライドに最初から表示されている点線で囲まれた入力枠のことです。主にスライドのタイトルや本文などを入力するために用意されており、文字だけでなく、画像やグラフ、SmartArtなどを挿入することもできます。

プレースホルダーはテンプレートに基づいたレイアウトの一部として配置されているため、初心者でも迷わず使えるのがメリットです。スライドのデザインに沿って自動的に配置されるため、統一感のある資料が作りやすくなります。

ただし、自由度が低く、基本的に1つのプレースホルダーには1つの要素しか入力できません。また、デフォルトで箇条書き形式が設定されていることが多く、自由なレイアウトや装飾を加えるにはやや不向きです。細かなレイアウト調整をしたい場合や、複数の要素を1スライドに収めたいときには、テキストボックスの方が適しています。

ワードアート

ワードアートは、文字にデザイン性や装飾を加えることができる機能です。「挿入」タブから「ワードアート」を選ぶと、あらかじめ用意されたデザイン文字スタイルの中から好みのものを選んで使用できます。文字に立体感や影、グラデーションなどの視覚効果を簡単に加えられるのが特徴です。

ワードアートは、タイトルや強調したい言葉を目立たせたいときに便利です。特に視覚的なインパクトを出したい場面や、発表資料のアクセントに使うと効果的です。

ただし、ワードアートは装飾性が高いため、ビジネス資料やフォーマルなプレゼンでは控えめに使うのが望ましいでしょう。全体のデザインと調和しない場合、見づらくなったり、読み手に安っぽい印象を与えたりすることもあるため注意が必要です。

図形

図形を使って文字を入力する方法もあります。スライドに図形を挿入し、その中にテキストを入力することで、図形と文字を組み合わせた視覚的な表現が可能になります。図形は「挿入」または「ホーム」タブの「図形」から選べます。四角形や楕円形、矢印、吹き出しなど多種多様な図形の中から自由に選択できます。

図形の中にテキストを入力すると、図形と文字が一体化するため、グループとして移動や調整がしやすくなります。特に、フロー図や関係図、プロセスの説明など、ビジュアルで表現したい場面では図形+テキストの組み合わせが効果的です。

また、図形の背景色や枠線、影などのデザインを調整することで、テキストを強調したり、視覚的に整理された印象を与えたりすることもできます。ただし、テキストの量が多い場合には図形のスペースが限られるため、読みやすさや配置バランスに注意しましょう。

テキストボックスの基本的な使用方法

パワーポイントでテキストボックスを使い、スライドに文字を追加するには、まずテキストを入れたい場所にテキストボックスを設置する必要があります。ここでは、テキストボックスの基本的な使い方をステップごとに詳しく説明していきます。

1.スライド内にテキストボックスを追加する

テキストボックスをスライドに追加するには、まずパワーポイントの「挿入」タブをクリックします。次に、その中にある「テキストボックス」のアイコンを選び、スライド上でマウスをドラッグすることで任意の大きさのテキストボックスを挿入可能です

アイコンの本体部分をクリックすると、横書きのテキストボックスが追加されます。一方で、縦書きのテキストボックスを入れたい場合は、アイコンの右側にある小さな下向き矢印をクリックしてください。すると、メニューが開き「縦書きテキストボックス」という選択肢が出てくるので、それを選びましょう。これで縦書き用のテキストボックスがスライドに挿入されます。

追加されたテキストボックスは、自由にスライド内の好きな場所へ移動できます。移動したいときは、テキストボックスの枠線をクリックしてドラッグ&ドロップすれば位置を変えられます。また、テキストボックスの横幅を変えたい場合は、追加後にボックスの端にあるハンドルをドラッグして、大きさを調整しましょう。

2.ボックス内にテキストを入力する

テキストボックスをスライドに追加したら、すぐに文字の入力ができます。テキストボックス内をクリックしてカーソルを表示させ、表示したい文字を入力してください。入力が終わったら、テキストボックスの外側をクリックすると、テキストボックスの枠線が消え、入力が完了した状態になります。

注意したいポイントとして、テキストボックスを設置した後、文字を入力する前にスライドの別の場所をクリックしてしまうと、せっかく追加したテキストボックスが消えてしまうことがあります。その場合はテキストボックスを再度追加しなければなりません。ですので、テキスト入力前に他の場所を誤ってクリックしないように気をつけましょう。

3.テキストの大きさや太さを調整する

テキストボックスに入力した文字は、フォントのサイズや太さを自由に変えることができます。まず、変更したい文字が入っているテキストボックスをクリックして選択しましょう。

フォントサイズを変えるには、「ホーム」タブにある2つの「A」アイコンを使います。大きい「A」をクリックすると文字が大きくなり、小さい「A」をクリックすると文字が小さくなります。さらに細かくサイズを指定したいときは、その隣にある数字が表示されたプルダウンメニューの右側にある下向き矢印をクリックし、リストから希望のサイズを選択してください。

文字を太くしたい場合は、「ホーム」タブの中にある「B」のアイコン(太字のボタン)をクリックします。文字が太く表示され、見やすく強調されます。太字を解除したいときは、同じ「B」をもう一度クリックすれば元の太さに戻ります。

テキストボックス使用時の注意点

パワーポイントで最初に追加されるテキストボックスは、初めはかなり小さいサイズで表示されます。しかし、テキストを入力していくと、文字数に合わせてテキストボックスの高さが自動的に変わるようになっています。この自動調整機能は便利ですが、テキストがすでに入力されている状態でテキストボックス自体をドラッグしても、大きさを自由に変えられなくなるという制限もあります。

もし、自分の好きな大きさにテキストボックスを調整したい場合は、この自動調整の設定をオフにする必要があります。自動調整を解除する方法は、サイズを変えたいテキストボックスの上で右クリックし、表示されるメニューから「図形の書式設定」を選びます。次に開くパネルの中にある「文字のオプション」部分のすぐ下に、「A」の文字が描かれた囲みのアイコンがありますので、そこをクリックしてください。するとテキストボックスの設定が表示されますので、その中から「自動調整なし」を選ぶと、自動サイズ変更の機能が解除されます。これで、テキストボックスをドラッグして自由にサイズを変えられるようになります。

テキストボックスに関するよくある質問

パワーポイントでテキストボックスを使って文字を追加する際、操作方法や表示の調整について迷うことがあります。そんなときに特に多く寄せられる疑問をまとめました。操作がわからなくなった場合やトラブルの際に参考にしてください。

テキストボックスの枠線を表示するには?

テキストボックスの枠線は、初期設定の状態では画面に表示されていません。もし枠線を見えるようにしたい場合は、まずテキストボックスをクリックして選択状態にしてください。その後、「図形の書式」タブを開き、「図形の枠線」の横にある下向き矢印をクリックします。すると色や太さ、線の種類などを選べるメニューが出てきます。そこから好みの枠線スタイルを選択すると、スライド上のテキストボックスに反映されて枠線が表示されます。

テキストボックスを削除するには?

テキストボックスを消したいとき、まず確認したいのは枠線の状態です。テキストボックスの枠線が実線の場合に限り削除が可能です。もし枠線が点線の場合は、そのテキストボックスを削除できません(テキストボックス内のテキストが削除されます)。実線の枠線に変えたい場合は、テキストボックスの枠線部分をクリックして選択状態にしてください。枠線が実線になったら、キーボードの「Delete」キーか「BackSpace」キーを押せばテキストボックスは削除されます。

テキストボックスの余白を調整するには?

横書きのテキストボックスでは左右に、縦書きのテキストボックスでは上下に余白ができることがあります。この余白があると、複数のテキストボックスをきれいに並べたときにズレが生じてしまう場合があります。そうしたズレを防ぐためにも、余白の調整はとても重要です。

余白の調整は、テキストボックスの枠線上で右クリックし、メニューから「図形の書式設定」を選びます。開いたサイドパネルの「文字のオプション」内の「テキストボックス」に上下左右の余白設定があり、初期値を確認できます。この数値を変更することで余白を調整可能です。全ての余白をなくしたいときは上下左右すべてを「0cm」に設定しましょう。部分的に余白を残したい場合は、それぞれの欄に希望の数値を入力してください。

テキストボックスの文字の方向を変えるには?

テキストボックスをスライドに追加するとき、横書きか縦書きを選べますが、すでに文字を入力した後でも文字の向きを変更できます。方向を変えたいテキストボックスをクリックして選択し、「ホーム」タブ内にある「文字列の方向」アイコン(2本の下向き矢印と「A」が描かれたボタン)をクリックしてください。メニューには「横書き」のほかに、「縦書き」「右へ90度回転」「左へ90度回転」「縦書き(半角文字含む)」が表示されるので、好きな方向を選べます

ただし、文字方向を変更したあとテキストボックスのサイズが小さいと、表示が崩れることがあるため、縦書きに変えたらテキストボックスを大きく調整するとすべての文字がきれいに見えます。

また、数字を含む横書きテキストを縦書きに変える場合は注意が必要です。2桁までの数字は問題ありませんが、3桁以上の数字は表示が崩れてしまいます。3桁以上の数字が含まれるテキストを縦書きにする際は、「縦書き(半角文字含む)」を選ぶと、数字もきちんと縦書きとして扱われるため、レイアウトの崩れを防げます。

テキストボックスのデザインを整えるコツ

これまでに説明したように、テキストボックスのデザインを変える方法はたくさんあります。しかし、スライド全体の見た目をきれいに統一するためには、以下の2つのポイントを覚えておくと便利です。これらを押さえることで、よりプロフェッショナルな印象の資料に仕上げられます。

背景色を設定する

テキストボックスの背景は、最初は透明(無色)の状態になっていますが、好きな色に変更することができます。背景色を変えると、文字が見やすくなるほか、スライドの雰囲気をガラッと変えることも可能です。

背景色を設定したいテキストボックスをクリックして選んだら、画面の上部にある「図形の書式」タブを押してください。続いて「図形の塗りつぶし」と書かれたアイコンの右側にある下向きの矢印をクリックし、好みの色を選びます。すると、その色がテキストボックスの背景として適用されます。

さらに背景色は単なる色塗りだけでなく、グラデーションや模様(パターン)を使った効果も追加できます。テキストボックスを選択した状態で右クリックし、「図形の書式設定」サイドパネルを開いて「図形のオプション」→「塗りつぶし」を選択すると、これらの高度な設定メニューが使えます。ここで背景をよりおしゃれにしたり、立体感を出したりできます。

「既定のテキスト」を活用してデザインを統一する

テキストボックスの設定は、毎回同じ作業を繰り返すのは手間ですよね。そんなとき役立つのが、「既定のテキストボックス」の機能です。これを使うと、一度設定したフォントや色、サイズなどのデザインが、今後新しく追加するテキストボックスに自動的に適用されるようになります。

設定方法は簡単です。まず、自分が標準にしたいデザインにカスタマイズしたテキストボックスを右クリックしてください。するとメニューが出るので、その中から「既定のテキストボックスに設定」を選びます。これで次回以降に作るテキストボックスは、同じスタイルが自動的に反映されるようになります。

ただし注意点として、「既定のテキストボックスに設定」はプレースホルダーのテキストボックスでは使えません。もし右クリックのメニューにこの項目が見当たらない場合は、プレースホルダーを選択していないか確認しましょう。

また、プレースホルダーでなくても、テキスト編集中には「既定のテキストボックスに設定」は表示されないため、テキストボックス上のテキスト以外の部分をクリックするようにしてください。

もしプレースホルダーのテキストボックスのデザインを既定にしたい場合は、一度通常のテキストボックスとして新しく作成し、そのテキストボックスで設定を行う必要があります。これにより、スライド全体のデザインがきれいに揃い、統一感のある資料作成が可能になります。

まとめ

テキストボックスは、パワーポイントでテキストを入力する際の代表的な方法のひとつです。好きな場所に自由にテキストを追加できるだけでなく、文字の大きさやフォント、色などのデザインも調整可能ですし、テキストボックス自体の背景色や枠線のデザインも必要に応じて変えられます。

操作方法は基本的にシンプルで、一度使い方のポイントを覚えれば難しく感じることはほとんどありません。ただ、パワーポイントに慣れていない初心者の方は、最初は戸惑ってしまうこともあるでしょう。そんな場合は無理に自分で操作し続けるよりも、パワーポイントの制作に慣れた専門家に頼むのも賢い選択肢の一つです。

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